今週のお題、「読んでよかった・書いてよかった2024」
今年読書メーターに登録した分から、2024年に読んで良かった本を10冊厳選。
日付を入れて、日記みたいにしてみた。
※ネタバレを含みますのでご注意ください。
- 『陽気なギャングは三つ数えろ (祥伝社文庫)』伊坂幸太郎
- 『密やかな結晶 (講談社文庫 お 80-1)』小川 洋子
- 『ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~ (メディアワークス文庫)』三上 延
- 『オーデュボンの祈り (新潮文庫)』伊坂 幸太郎
- 『新装版 夜中の薔薇 (講談社文庫 む 5-4)』向田 邦子
- 『総理の夫 First Gentleman 新版 (実業之日本社文庫)』原田 マハ
- 『インシテミル (文春文庫 よ 29-1)』米澤 穂信
- 『トオリヌケ キンシ (文春文庫 か 33-8)』加納 朋子
- 『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人 8 (集英社オレンジ文庫)』小湊 悠貴
- 『カフェどんぐりで幸せ朝ごはん (角川文庫)』栗栖 ひよ子
1月10日
『陽気なギャングは三つ数えろ (祥伝社文庫)』伊坂幸太郎
このシリーズで久遠と出会って、警戒心が強くなった気がする。近づいてくる人がいると、何か掏られるんじゃないかとビクビクするようになってしまった。 なんて影響力のある小説なんだ!
フェイク用語辞典も安定の面白さ。【恩人】の「自称する人については警戒が必要。」と、【精査】の「定義が曖昧なため、言ったもの勝ちな側面はある。」が好き。実生活に役立ちそう笑
シリーズ四作目、いつか発売されると信じたい。
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3月1日
『密やかな結晶 (講談社文庫 お 80-1)』小川 洋子
消滅するのが鳥やバラやカレンダーであるうちは、この小説のひとつの出来事だと、いち読者として静かに受け入れていた。しかし左足の消滅にはさすがに息を呑んだ。
空洞が増えていく切なさと美しさ、この空気感の良さは説明し難い。
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4月2日
『ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~ (メディアワークス文庫)』三上 延
すごく良かった。高校生の智恵子さんが見れるなんて!この時からもうすでに智恵子さんは智恵子さんだなと感じたり、かと思えば未来の夫の前では(彼女にしては)感情豊かでニヤリとしたり。
信頼の証に「道草」を預ける場面は、栞子さんと大輔さんの「晩年」のエピソードと重なった。
文香ちゃんの立ち聞き癖は智恵子さん譲りだったのか、という新しい発見も。
そして第三話の最後。この演出はずるい!良すぎる!おそらく栞子さん達の記憶にはないであろうこの出来事を知れる、読者という立場に感謝。
ビブリアシリーズ、いつまでも続いてほしい!
5月14日
『オーデュボンの祈り (新潮文庫)』伊坂 幸太郎
こんなに綺麗に収まることある⁉︎と、伊坂さんの小説を読むといつもびっくりさせられる。この読了感、大好き。これがデビュー作とは……。
あ、でもひとつ気になることが。優午の頭、球形の物体は一体何でできていたんだろう。シークレットなのか、私が見逃しているだけなのか。
6月17日
『新装版 夜中の薔薇 (講談社文庫 む 5-4)』向田 邦子
「口紅」の「ほころびに気がつくと、どうしても態度に出る」に共感。気づいた途端、そわそわしてしまうのは心当たりがありすぎる。
お気に入りは「四角い匂い」。エレベーターの残り香を「四角い匂い」と呼ぶそのセンスが素敵。
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7月10日
『総理の夫 First Gentleman 新版 (実業之日本社文庫)』原田 マハ
総理の夫の天然ぶりがとても良かった。コロンボ阿部への交渉メールで、ホームページのギャルっぽい文体に合わせているのが、もうほんとに。あまりにも天然。今後の展開にやきもきする場面のはずなのに爆笑と癒しをもらっていた。ひよラーの発生にも納得。
7月16日
『インシテミル (文春文庫 よ 29-1)』米澤 穂信
人物を覚えるためにメモしようかと迷って、結局何もせず読んでいた。それでも支障がなかったのは、一人一人のキャラがしっかりしているからなのか、どんどん減っていくからなのか……。
私が怖かったのは吊り下げ天井、そして〈ガード〉。機械ものに弱いのだろうか。
新しく覚えたミステリ用語「クローズドサークル」、せっかくなので色々読んでみたい。
[rakuten:book:13664043:detail]
8月31日
『トオリヌケ キンシ (文春文庫 か 33-8)』加納 朋子
「平穏で平凡で、幸運な人生」や「座敷童と兎と亀と」のような、読み終えた時にほんのり口角が上がっている、そんな話が今の私には合っていた。
「空蟬」は他より苦味を強く感じる。病気が原因とはいえ、虐待の記憶は一生もの。時が経っても、親子のぎこちなさは消えないだろうな……とちょっとビターな気持ちになった。
でも「空蟬」も含め、「トオリヌケキンシ」というこの一冊、誰かにおすすめしたい作品だった。
[rakuten:book:18563108:detail]
10月1日
『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人 8 (集英社オレンジ文庫)』小湊 悠貴
このシリーズ、読んでいる時間が本当に幸せだった。紗良ちゃんが要さんと距離を置きだした時でさえ、100%の安心感。最後まで頬が緩みっぱなし。
完結してしまったけど、この世界観は新シリーズで再び楽しめそう。よかった〜。
[rakuten:book:21360799:detail]
11月25日
『カフェどんぐりで幸せ朝ごはん (角川文庫)』栗栖 ひよ子
カバーのイラストに惹かれて、珍しく新刊で入手。優しい物語にほっこり。
最近の私は昼夜逆転ぎみ。ゆったり朝食をとる日が減っていて、なるほど幸せも減ってしまっているかも。
『すべての幸せはゆったりとした朝食次第である。』
とりあえず、この名言をカードにして目につく所に貼っておこう。
[rakuten:book:21348644:detail]
2026年も、読んでよかったと思える本にたくさん出会えたらいいな。
(2024.12.14 20:40 追記)あれ?ってなって「今 何年」で検索したら2024年でした、つまり来年は2025年でした。一年飛ばしてた💦最近ボケてて自分が心配になる😨